冬は観葉植物にとって「やることを間違えると一気にダメージを受ける」季節です。ズボラさん向けに“やらない・最低限だけやる”で十分乗り切れる、実践的で分かりやすい越冬プランをまとめました。
❄️ 冬は観葉植物にとって“試練の季節”

観葉植物は多くが熱帯・亜熱帯原産。気温が下がると代謝が落ち、水の吸収が鈍くなります。結果として、根が湿ったままになる → 根腐れ、暖房で空気が乾燥 → 葉の乾燥・葉先の枯れ、日照不足 → 黄変・落葉 を引き起こしやすくなります。
ポイントはたったの3つ:温度管理・水やり頻度・湿度の確保。これだけ守れば越冬成功率が格段に上がります。
- 温度管理→15~25℃が快適な成長期であり、冬場は最低でも10℃以上を保つことが理想。※急激な室温変化は植物にとっては大きなストレス。室温を確認に緩やかな温度調整を心がけましょう。
- 水やり頻度→5〜12℃の場合 2〜3週間に1回程度。15〜22℃の場合1〜2週間に1回程度。
- 湿度の確保→50〜70%前後が目安です。 50%以下=空気が乾燥しすぎて葉先が茶色くなりやすくなる。50〜70%=多くの観葉植物が快適に過ごせる範囲。葉の蒸散も安定し、健康を保ちやすい。70%以上=カビや根腐れのリスクが高まるため注意。
✅ ズボラ流:観葉植物の越冬5ステップ(最短でできる)

ステップ1:越冬場所を決める(最重要)
昼間に暖かく、夜の冷え込みが緩い室内を選んでください。
NG:寒い窓際・結露しやすい場所・暖房の直風の真下。
OK:リビングのカーテン越しや人のよくいる部屋の壁際など。
ステップ2:水やりを「半分〜3分の1」に減らす
冬は吸水が遅いので給水頻度を下げます。目安は以下:
- 室温20℃前後 → 約7〜10日に1回
- 室温15〜20℃ → 約10〜14日に1回
- 室温15℃未満 → 約14〜21日に1回(植物による)
判定はシンプル:指で土の上1〜2cmを触って乾いていたら水をあげる。それだけで十分です。
ステップ3:肥料は完全ストップ
冬は植物の吸収能力が低下します。肥料を与えると肥料焼けのリスクがあるため、春まで休ませましょう。
ステップ4:簡単保温ワザ(5分で完了)
発泡スチロール板や厚段ボールを鉢の下に敷くだけで根の冷えを防げます。複数鉢をまとめて寄せると、保温と微小な湿度確保にもなります。
ステップ5:湿度をほんの少しキープ
鉢トレイに小石を敷き少量の水を入れるだけで周囲の湿度が上がります。霧吹きは週1・昼間に少しだけ行ってください(夜は避ける)。
🗓 ズボラ向け:週1チェック
週に1回、次の3点だけチェックしてください:
- 土の表面を触る(乾いていたら給水)
- 葉の色・落葉の有無を確認
- 鉢が冷たすぎないか触る(冷たければ底に段ボールなど)
この「見るだけ」習慣で、致命的トラブルをほとんど防げます。
🔧 かんたんDIY:保温&保湿キット
- 発泡スチロール板を鉢の下に敷く。(保温)
- 適当な容器に小石(多孔質が望ましい)を敷き、少量の水を入れる。(保湿)→適切に管理(1日1回水替え)をすれば繰り返し使用可能ですが、水の入れっぱなしはカビの原因にもなるので注意。
- 複数鉢を寄せて壁際にまとめる。(保温&保湿)→複数の植物が蒸散を行うことで保温・保湿
- 夜は窓際の鉢を少し内側へ移動(結露対策)。

🌿 ズボラさんにおすすめの冬に強い観葉植物(トップ5)
植物名 | 特徴 | 耐寒性 |
---|---|---|
サンスベリア | 水やりほぼ不要。冬は断水でもOK。 | ★★★★★ |
ポトス | 明るい日陰でも育ちやすい。休眠期の水減らしが簡単。 | ★★★★☆ |
ザミオクルカス(ZZプラント) | 乾燥や低光に強い、ズボラ向けの代表格。 | ★★★★☆ |
ガジュマル | 幹がしっかりしていて安定感あり。室内管理で越冬しやすい。 | ★★★☆☆ |
モンステラ | 成長は停止するが枯れにくい。寒風が苦手。 | ★★★☆☆ |
注:ズボラさんには「サンスベリア」「ポトス」「ZZプラント」がおすすめです。
🧾 越冬チェックリスト(印刷・保存用)
❏ 越冬場所:昼暖かく夜は冷えにくい室内に移動済み ❏ 水やり頻度を半分〜3分の1に設定(室温に応じて) ❏ 肥料は停止(春まで) ❏ 鉢の下に発泡スチロール or 段ボールを敷いた ❏ 鉢トレイに小石+少量の水で湿度対策 ❏ 週1で「土の乾き」「葉の色」「鉢の冷たさ」をチェック ❏ 問題があれば写真を撮って保管(復旧時の比較用)
💬 よくあるQ&A(冬越し編)
Q1. 冬は水やりをどのくらいの頻度で行えばいいですか?
A. 成長が鈍るため、土が完全に乾いてから与えるのが基本です。暖房あり・乾燥気味(15〜22℃):1〜2週間に1回程度。暖房なし・低温(5〜12℃):月1〜2回程度。詳しい解説はダイソー観葉植物の水やり方法|ズボラでも失敗しない水やりガイドへ
Q2. 冬の理想的な室温は?
A. 多くの観葉植物は 最低10℃以上 を保つと安心です。5℃以下になると寒さに弱い種類はダメージを受けやすいので注意。
Q3. 湿度はどのくらい必要ですか?
A. 50〜70% が理想です。乾燥しやすい冬は加湿器や葉水、受け皿の水+小石で湿度を補いましょう。
Q4. 冬は肥料をあげてもいいですか?
A. 基本的に 肥料は不要 です。冬は休眠期で吸収力が弱いため、肥料やりは春から再開しましょう。
Q5. 置き場所はどこがいいですか?
A.日当たりのよい窓際がベストですが、夜は冷気が入るので少し内側へ移動させると安心です。
Q6. 葉が黄色くなったり落ちるのは病気ですか?
A.冬は自然に葉を落とすこともあります。ただし、水のやりすぎや寒さが原因のこともあるので環境をチェックしましょう。トラブルチェックはダイソー観葉植物の「SOSサイン」とズボラ救急マニュアル!へ
まとめ:ズボラでも“春につなぐケア”だけでOK
越冬は「手をかけすぎない」ことが最大のコツ。ちょっとしたルール(場所・水・肥料)を守れば、ズボラさんでも観葉植物は無事に春を迎えられます。まずは週1チェックから始めてみてくださいね。
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